Myy(ミー)です。
人生半ばにしてメルボルンへ移住。メルボルン生活もセカンドステージへ突入。
素敵なカフェやレストラン、メルボルン生活情報は”皆無”のMyyのロバ耳ブログです。



バタフライ

昨晩久々に衛星チャンネルで映画をみた。エムバタフライ。

Wikipediaから拝借しますと、

『エム・バタフライ』は、中国の文化大革命当時の史実を元に描き、トニー賞を受賞した舞台劇『M.バタフライ』を映画化した1993年の作品

 

Myyはこの映画のこと全く知らなかったんだけど、Jさんが、はやくテレビの前へきて!Myyが好きそうな映画が始まっている!といわれてそそくさと仕事をたたみ鑑賞。

最初の10分ぐらい見逃してしまったので、出だしがどうかわからないけど、Myyが見始めた時は、主人公のジェレミー・アイアンズがオリエンタルな雰囲気の街をさまよっているシーンだった。


あ~これでもうわかりましたね、なにが起こるのか。

ジェレミー・アイアンズっていっつも愛欲におぼれて身を破滅させるエリートって役どころじゃないですか?で舞台は中国。もうこれは、東洋文化、もしくは東洋女性を西洋男子的目線でいいように解釈した、東洋のミステリアスな女性との恋愛もの?

そして、すぐに映像は、ジェレミーと相手役の女性が出会うシーンとなった。

 

はい、予感的中。

 

でね、この相手役の人なんかきれいなんだけど、かなぁ~りしっくりこない。なんとなく顔がデカイ気がする、、、とか、とってもフェミンなんだけど、なんか男っぽい感じが、、、で、Jさんに聞いてみた。

Myy : この女優は美しいと思う?なんかMyyはしっくりこないわ、きれい、、、なような気はするけど、なんていうか男っぽいと思うんだけど。なんかちがうわ~。

Jさん : ぼくはまったく違うイメージだね、はっきりいって美しいと思う。(キッパリ、ここかなりキッパリと言い切りましたよ)

 

う~ん、男と女、違いますなぁ~。

欧米男子と日本女子、感じ方ちがいますねぇ~。

 

で、しばらくみていてMyyは気が付いた。これって実話をもとにした話じゃん!知ってる!この話むかしドキュメンタリー番組でみたわ!で、なぜこの映画のなかの女性がしっくりこない、男っぽい?と感じたのか納得。

 

だってこの人男だもん。で、これ実はジョンローンが演じていたんだけど、Myyは最後のシーンで彼が男装姿ででてくるまでジョンローンとは全然きづいてなかった。

 で、さっきネットでさくっとこの映画を検索してみたら、結構みんな最初からこれ女やるのむりでしょ、ごつすぎるって思っていたみたいだね。ははは。

http://www.jtnews.jp/cgi-bin/rv_1891.html

 

ドキュメンタリーを観た時もそんなこともあるもんかぁと思ったけど、なんでこの人男だってことがばれなかったかというと、この人一貫して、東洋女性のつつしみとして彼の前ではぜったいに洋服を脱ぐことがなかったし秘所を触らせることもなかったんだそうな。

で、その哀しいマヌケな恋人の男は、そういうのを100%信じて、それが東洋文化の美しさと思って尊重して付き合ってたそうな。なんていうか、、、単純にだまされて身を滅ぼしてしまったっていうのはもちろん哀しすぎる(マヌケすぎる)んだけど、ずれた東洋文化の解釈をしてた、っていうか、自分の都合のいいように東洋文化を美化してしまっている姿っていうか、、、そういうのがイタイなぁ、、、って思って。


ではここで、三島由紀夫語録のなかのMyyが好きな一文。

外人がわれわれの国の踊りなり芝居なり美術品なりのイカモノに感心しようとしているとき、「あれはニセモノだよ」と冷水を浴びさせてやるくらい愉快なことはない。


さすが三島先生です。拍手喝采。