Myy(ミー)です。
人生半ばにしてメルボルンへ移住。メルボルン生活もセカンドステージへ突入。
素敵なカフェやレストラン、メルボルン生活情報は”皆無”のMyyのロバ耳ブログです。



Inju

ここの生活の夜の娯楽といえばほとんど映画。
Foxtel
というケーブルテレビ局のワールドムービーチャンネルでは、わりかしアジアなものとおフランスなものが放映されることが多い。その日の夜に観たいと思うような映画が放映されていない場合は、録画だめしておいた映画をみるのが常。で昨日は、だいぶ前に録画しておいたフランス映画の“陰獣”を観た。この映画観た方知っている方には説明はうざいと思うけど、この映画、江戸川乱歩の小説が原作で、それをフランスの監督が撮ったもの。で出演の半分くらいは日本人で、京都の見慣れた景色がたくさんでてくる映画。Jさんはだいぶ前にこの映画をみて気に入ってDVDがほしい!といってたし、私は江戸川乱歩なら期待できる?と思ってちょっと楽しみにしていた。

江戸川乱歩といえば、小学生の時に図書館に少年探偵江戸川乱歩シリーズがずらっと揃っていて、それを興奮して次々と読破していった思い出がある。今考えるとあれは子供用に編集されていたシリーズだったのね、と納得するけど、それでもやはり江戸川乱歩のエログロとでもいうのでしょうか?そんな匂いは十分に感じ取っていた記憶がある。


で映画ですが、酷評する気は全くないし、それなりに楽しみましたが、ストーリーよりなにより一番気になってしまったのは主演女優のこと。彼女が登場した瞬間、あぁまたぁ~?と思ったんス。。。

アレですよ、アレアレ! 欧米系の人が期待するこうあるべき、こうであってほしい、というイメージどうりの日本人女性。(、、、あ、偏見でしょうか?すみません) もともとは日本でモデルをやっていたらしいけど、パリでスカウトされて以降ほとんど拠点はパリだという結構な売れっ子モデルさんらしい。主演女優には、宮沢りえ、とか寺島しのぶ(個人的には寺島しのぶきっとはまってただろうなぁと思ったけど)も候補だったらしいけど、監督がどうしてもこのモデルさん(源利華さんとおっしゃる)が気に入ってこの人じゃないとだめ!ってなって決まったらしい。この映画の彼女をみたケンゾーのADのパトリック・ゲッシュからのラブコールにより2010年からはケンゾーフラワー香水のワールドワイドキャンペーンも務めたそう。(。。。って皆さんこんなのご存じなのかな?私知らなかったんだけど、だからこれはwikipediaからの受け売りなんだけどね。)

 

なんていうか、、、今までにも嫌というほどまわりの欧米系男性達が言ってるのを耳にしてきたんだけど、こういうタイプのアジア人女性って彼らには、とってもミステリアスで、センシュアルで、オリエンタルで、興味をそそられずにはいられないらしい。しかしこういうのを聞くといつも目に浮かんでしまう光景がある。欧米の国々のインテリアショップなどで、ブッタの石像がベッドルームかなんかに鎮座していたり、いまいち思想が感じられない漢字の書かれた掛け軸(もどき)が大威張りで壁を占領していたり、なんか実際にはアジアの国々には存在していないもの、もしくはちと違った方向に進んでしまったものをオリエンタルでしょう?素敵でしょう?といった感じで欧米諸国でもてはやされている光景っていったらいいんでしょうかね?なんかそういうのが目に浮かんでしまうんである。

で、その主演女優さんがどうだったのかといえば、現役の売れっ子モデルさんをあれこれ言う立場にはないことは承知の上であれこれ言わせてもらいますが、なんていうか、、、やせすぎじゃないの?エラはりすぎじゃ?そんなにうれているんだったら前歯の隙間矯正したほうがいいんじゃないのかな?そのストレートの長い黒髪はちょっとペタッとしすぎてやしないかい?とかいうあたりがもうずっと映画みている間気になってしかたがないのであった。


さっき色々ネットでこの映画のレビューを読んでいたら、多くの日本の人はMyyが昨夜思ったこととほぼ同じように感じていたんだなぁ、そして、多くの欧米系男性は、Jさんが言っていることとほぼ同じような感想をもったのねぇ、、、と知り、なんか安堵したというか、力が抜けたというか、まぁ、やっぱりこの美意識の違いの溝は埋められないのね、と思ったのでした。

Jさんいわく、彼女はAttractive という形容を超えた、Sensual で目が離せない感じの女性なんだそうだ。
私たちは常日頃、映画みたりテレビみたりしているときに、お互いにこの人はきれいと思うか?このセンスをどう思うか?というような質問を投げかけあいお互いの物や人に対する美意識の違いをある程度把握しあっていると思う。そしてそれと同時に(おそらく)お互いに相方の好みやセンスそして美意識が自分のそれと違うことにがっかりしている (要は双方とも自分の意識の方が上であると思っている頑固者同士なんですねぇ。わっつはっつは!いやでもどう考えてもMyyの方がいい触角もっていると思いますがね。。。)まぁ、根本から違う文化背景の中で育っているんだから、美しいと感じるものや良しとされるものの形が違ってくるのは当然なんだが、しかし、これぞニッポン!日本の美!と日本人がいいたくなる物や人を違った解釈で違った表現に使われると、そしてそれを称賛する人々が溢れていると思うとちと疲労感がますのでした。


ストーリーとしては、映画が本題に入った頃、Myyはすぐにオチがわかってしまった。
これって別にMyyが鋭いわけでもなんでもなくて、普通に見ていれば結構普通に予測できてしまうポイントが結構あったので、結構な割合で犯人がすぐわかった人いると思う。あ、でももしかしたら女性は気づくけど、男性は気づきにくいポイントだったかもね。Jさんといえば、普段はあんなに洞察力にすぐれていて、映画やコマーシャルを見ているときでさえ映像の辻褄があっていないところをすかさず発見して大騒ぎできる人なのに最後まで犯人がわからなかったという。・・・ありえない。

これっておそらく、ビジュアルにみとれすぎていて、犯人推測するヒマがなかったんだろうなぁ。そういうなんか微妙にずれたオリエンタル感に感動できてしまうっていう単純さにちょっとイラッとした夜でした♥